No.113 (19世紀のヨーロッパ文化@)  : 

ロマン主義の芸術家は時代とどう関わったか?」

ロマン主義は,当時のナショナリズムと結びついて盛んになった。英の詩人バ
イロンはギリシア独立戦争に義勇兵として参戦,仏の画家ドラクロワも「シオ
の虐殺」でギリシア支援を呼びかけた(仏七月革命での「民衆を導く自由の女
神」も有名)。またポーランド人の音楽家ショパンは,祖国ポーランドの独立
運動がロシアに鎮圧されたことへの怒りや悲しみからエチュード「革命」を作
曲した。


<評価の観点>
関心・意欲・態度:

理性よりも心情,現在よりも過去(特に中世)を重んずるロマン主義の芸術家
とその作品に,大きな関心を持ちながら学習に臨んでいる。


思考・判断:

ウィーン体制が,どれほど抑圧しても(抑圧すればするほど)高まる自由主義
やナショナリズムが,19世紀前半を中心に活躍したロマン主義の芸術家たちの
作品に色濃く反映されていることを,的確に判断している。


資料活用の技能・表現:
ショパン作曲のエチュード「革命」を鑑賞することで,ウィーン体制が抑圧し
た自由主義や,ポーランド人のナショナリズムの息吹を感じている。


知識・理解:
ギリシア独立戦争に義勇兵として参戦したイギリスのロマン主義詩人バイロン
や,ギリシア支援を国際社会に訴えたフランスのロマン主義画家ドラクロワ,
祖国ポーランドの独立運動がロシアに鎮圧されたことへの怒りや悲しみからエ
チュード「革命」を作曲したポーランド人の音楽家ショパンらについて,基本
的な知識を身につけている。